慰謝料が高額で支払えない時は？

夫の浮気、または妻の浮気調査を探偵に依頼した結果、クロだった・・・・・・。その後、離婚するにしろしないにしろ、必ずと言ってよいほど慰謝料の話が出てきます。浮気の慰謝料の相場は50万円から300万円と言われていますが、悪質な浮気の場合は相場以上に高額になる場合もあります。浮気をした自分が悪いと理解しつつも、そんなお金は払えないと抵抗したくなる人も中にはいるでしょう。慰謝料が払えない場合、どのように対処したらよいのでしょうか。

まずは慰謝料の減額の交渉をしてみましょう。自身の収入がわかる明細等を掲示し、慰謝料を支払っていくことが困難であることを伝えます。夫の浮気が原因で離婚した場合、子どもはほぼ妻側に引き取られますから、養育費のことも考慮に入れなくてはいけません。あまりに高額な慰謝料は養育費にも響いてきますから、交渉に応じてもらえる可能性があります。

次に分割による支払いの交渉です。慰謝料を払ってもらう側は、分割にすると途中で払ってもらえなくなる可能性を考えて一括で払ってほしいと思うものですが、払う側としては一括で支払うのは難しいという人も多いでしょう。その場合は慰謝料を分割して支払う旨を相談しますが、その際、支払いが止まった時の対応について書面ではっきりと残しておくと、交渉に応じてもらいやすくなります。例えば、支払いがされていない場合は差し押さえが可能であることや残りの分は一括で支払うことにする等の条件を付けると良いでしょう。

経済的な面でいうと、一般的には夫の浮気よりも妻の浮気の方が慰謝料の支払いが困難な場合が多いようです。最近は兼業主婦の女性もかなり増えましたが、今も3人に1人は専業主婦だと言われています。そのような女性たちが浮気をした結果、高額な慰謝料を請求されたら大いに困惑するでしょう。妻の浮気による離婚の場合は、実家からも勘当され、住まいを見つけるところから始めるというケースも少なくありません。若いうちならまだよいですが、ある程度年齢を重ねている場合は自立して慰謝料を払っていくのはなかなか厳しいものがあります。夫の浮気の場合は、離婚になって慰謝料を払うことになっても仕事を続けていられるなら、妻の浮気の場合よりも苦労は少ないかもしれません。ただし、夫の浮気相手が同じ職場の人間で、浮気が発覚したことで問題が起こり会社を辞めることになれば、夫の浮気の場合でも慰謝料の支払いが困難になるケースはあります。

基本的に、浮気による慰謝料は自己破産したとしても支払いの義務があります。払えないの一点張りは通用しません。たとえ月々の支払いが少額であっても支払っていくことが償いなのです。とても払えそうにない額だと思っても、まずは現実的に支払っていけるように交渉して、しっかりと払い終えることが相手へ示せる誠意となるのです。